Dell OpenManage™ Server Administrator Storage Management ユーザーズガイド
RAID コントローラ 技術: SCSI、SATA、ATA、および SAS
RAID コントローラの読み取り、書き込み、およびキャッシュポリシー
クラスタが有効になっているコントローラでの仮想ディスクの作成と削除
PERC 3/SC、3/DC、3/QC、4/SC、4/DC、4e/DC、4/Di、4e/Si および 4e/Di コントローラでのバックグラウンドの初期化
本項では、Storage Management でサポートされているコントローラについて説明します。 異なるコントローラ機能を理解するのにご利用ください。
ほとんどのオペレーティングシステム(OS)は直接ディスクからデータを読み取ったり書き込んだりせず、コントローラの指示を読み取ったり書き込んだりします。 コントローラはシステム内のハードウェアで、データの書き込みと取得を行うディスクと直接やり取りを行います。 コントローラには 1 つまたは複数の物理ディスクと接続しているコネクタ (チャネルまたはポート)、または物理ディスクが入ったエンクロージャがあります。 RAID コントローラはストレージ容量または仮想ディスクを増やすために、複数のディスクの容量を使ってディスクの境界を広げることができます。
コントローラでは、再構成の開始、ディスクの初期化などの他のタスクも実行することができます。 タスクを完了するには、ファームウェアまたはドライバと呼ばれる特殊なソフトウェアが必要です。 コントローラは正しく機能するためには必要な最少バージョンのファームウェアとドライバがインストールされている必要があります。
Storage Management では異なる種類のコントローラがサポートされています。 システムにサポートされているコントローラがあると、そのコントローラはツリー表示のストレージオブジェクトを展開すると表示できます。 コントローラを選択してタブを表示し、コントローラタスクを実行したりコントローラのプロパティを表示することができます。
異なるコントローラには、データの読み書きおよびタスクの実行方法に異なる特徴があります。 これらの機能を理解すると、ストレージを効率的に管理することができます。 次の項目では、サポートされているコントローラとその機能について説明します。
Storage Management は SCSI、SATA、ATA、および SAS 技術を使用する RAID コントローラをサポートします。 本項では RAID コントローラの使用をサポートする技術を示します。 これらのコントローラの詳細は、「付録 A:対応機能」およびコントローラのハードウェアマニュアルを参照してください。
以下のRAID コントローラは、SCSI (Small Computer System Interface) 技術を使用します。
次のCost Effective RAID Controller(CERC)コントローラは、Serial Advanced Technology Attachment(SATA)テクノロジを使用しています。
次の Cost Effective RAID Controller(CERC)コントローラは、Advanced Technology Attachment(ATA)テクノロジを使用しています。
以下のRAID コントローラは、SAS(Serial Attached SCSI)の技術を使用します。
異なるコントローラには異なる機能が付いています。 システムに複数のコントローラが接続されている場合は、コントローラの 情報 / 設定 サブタブに表示されているタスクが各コントローラによって異なることがあります。
またコントローラには、異なる読み取り、書き込み、およびキャッシュポリシーがあり、ホットスペアの処理方法もそれぞれ異なります。 仮想ディスクを作成してホットスペアを割り当てる場合は、これらの違いを認識しておく必要があります。
次の説明は RAID コントローラの機能およびそれに関する詳細説明のリンクを示します。 コントローラがサポートする機能の詳細は、「付録 A:対応機能」を参照してください。
RAID コントローラは異なった RAID レベルをサポートする場合もあります。 コントローラがサポートする RAID レベルの情報は、「付録 A:対応機能」のサポートされている RAID レベルの項を参照してください。
仮想ディスクを作成する際、仮想ディスクのストライプサイズを指定する必要があります。 異なるコントローラは、サポートするストライプサイズには異なる制限があります。 コントローラがサポートするストライプサイズの情報は、「付録 A:対応機能」のコントローラに対応する仮想ディスクの仕様の項を参照してください。
仮想ディスクを作成する際、仮想ディスクの読み取り、書き込み、およびキャッシュポリシーを指定します。 次項で各ポリシーの機能について説明します。
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メモ: 読み取り、書き込み、およびキャッシュポリシーは、CERC SATA1.5/2s コントローラではサポートされていません。 |
読み取りポリシーは、コントローラがデータを探すときに仮想ディスクの連続セクタを読み取るかどうかを指定します。
書き込みポリシーは、データがキャッシュに保存されたり、ディスクに書き込まれた後でコントローラが書き込み要求完了信号を送信するかどうかを指定します。
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メモ:Storage Management では、バッテリを備えていないコントローラに対しては、ライトバックポリシー を選択することはできません。 この制限により、バッテリのないコントローラで停電の際に発生するデータ損失を防ぐことができます。 一部の コントローラでは、ライトバックポリシーを Storage Management では使用できませんが、コントローラ BIOS では使用できる場合が あります。 |
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メモ:ライトスルーは、クラスタモードが有効になっている場合のデフォルトの書き込みポリシー設定です。 クラスタモードでは PERC 3/DC、4/DC、および 4e/DC コントローラのみで ライトスルーキャッシュを使用できます。 |
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メモ: Storage Management では、バッテリのないコントローラの 書き込みキャッシュ有効は保護されています ポリシーを選択できません。 この制限により、バッテリのないコントローラで停電の際に発生するデータ損失を防ぐことができます。 バッテリのないコントローラで 仮想ディスク作成の詳細設定ウィザード を使用すると、ウィザードには唯一使用できるオプションとして 書き込みキャッシュ無効 が表示されるか、書き込みポリシーのオプションは一切表示されません。 |
ダイレクト I/O とキャッシュ I/O のキャッシュポリシーは特定の仮想ディスクの読み込みに適用されます。 これらの設定は先読みポリシーに影響しません。 キャッシュポリシーは次のとおりです。
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メモ: キャッシュポリシーはバッテリのないコントローラではサポートされません。 |
Storage Management では、Microsoft Cluster Server(MSCS)が有効になっている PERC 3/DC、4/DC、および 4e/DC コントローラをサポートしています。
クラスタ は、クラスタ化されたサーバーが単一のマシンであるかのようにリソースを共有しアクセスできるように接続された複数のサーバーを指しています。 クラスタを使うと、クラスタの 1 台のサーバーがダウンタイムを経験しても、別のサーバーが障害が発生したサーバーの処理とワークロード要求を引き受けるため、可用性が向上します。
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メモ:Storage Management では、Microsoft Windows® クラスタ構成のリソースオーナーシップを設定しません。 |
クラスタリソースがフェイルオーバーしたら、Storage Management で最新の共有リソース情報を表示できるようにするために再スキャン操作を実行する必要があります。
ファームウェアをクラスタコントローラにダウンロードする場合、クラスタにある他のシステムを最初にシャットダウンされることをお勧めします。 再起動した場合、クラスタの他のシステムで適用したファームウェアのアップデートを表示できるはずです。
しかしクラスタの他のシステムをシャットダウンせずにコントローラにファームウェアをダウンロードした場合は、これらのシステムでディスク管理サービスを再起動するまでファームウェアのアップデートが表示されません。 たとえばファームウェアをシステム A にダウンロードすると、システム B ではファームウェアのアップデートを表示できないので、システム B のディスク管理サービスを再起動します。
クラスタ構成で PERC 3/DC、4/DC、または 4e/DC コントローラを使用している場合、仮想ディスクの作成や削除を開始する前に他のシステムをシャットダウンして電源を切る必要があります。 次の手順は、クラスタが有効になっているコントローラで仮想ディスクの作成および削除を行うときに必要な措置を順番に説明したものです。 この手順では、仮想ディスクを作成または削除しているシステムを システム A、クラスタ内の他のシステムを システム B と指定します。
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メモ: クラスタ構成のコントローラに仮想ディスクを作成する場合、最大仮想ディスクサイズを指定する必要があります。 |
PERC 4/IM コントローラを使うと、サーバー内部の物理ディスクをミラーできます。 この機能を使うと、1 つの物理ディスクから別のディスクにシステムの起動ドライブをミラーできるため、いずれかの物理ディスクが失敗した場合でも、システムを稼働状態に維持できます。 PERC 4/IM コントローラのファームウェアはミラーされたデータを両方の物理ディスクで保持するので、システムの CPU はミラーデータを保持するための追加プロセスを負担することはありません。
PERC 4/IM コントローラでミラーリングを実行するとき、コントローラ BIOS を使って物理ディスクから仮想ディスクを作成します。 別のコントローラ上に仮想ディスクを作成するのとは違って、PERC 4/IM コントローラは既にデータを含んでいる物理ディスクのミラーを実装することができます。 データはその後ミラーにコピーされます。 ミラーに既にあったデータは上書きされます。
コントローラ BIOS を使って統合ミラーを作成後、オペレーティングシステムはミラーを仮想ディスクと見なし、ミラーの仮想ディスクオブジェクトが Storage Management のツリーに表示されます。 仮想ディスク オブジェクトを拡張すると、ミラーに含まれるディスクが表示されます。 これらの物理ディスクはオペレーティングシステムでは、個々に表示されなくなります。
PERC 3/SC、3/DC、3/QC、4/SC、4/DC、4e/DC、4/Di、4e/Si および 4e/Di コントローラでは、冗長仮想ディスクのバックグラウンドの初期化は仮想ディスクが作成されてから 0 〜 5 分以内に自動的に開始されます。 冗長仮想ディスクのバックグラウンドの初期化によって、仮想ディスクは冗長データを保守し、書き込みパフォーマンスを改善します。 例えば、RAID 5 仮想ディスクのバックグラウンド初期化が完了すると、パリティ情報も初期化されています。 RAID 1 仮想ディスクのバックグラウンドの初期化が完了すると、物理ディスクがミラーされます。
バックグラウンドの初期化プロセスによって、コントローラは将来起こる可能性のある冗長データに関する問題を発見し、修正することができます。 この点においてバックグラウンドの初期化プロセスは整合性チェックに似ています。
バックグラウンドの初期化は完全に終了するまで実行します。 キャンセルすると、バックグラウンドの初期化は自動的に 0 〜 5 分の間に再開されます。 読み書き操作など一部のプロセスは、バックグラウンドの初期化中に行うことができます。 仮想ディスクの作成などのプロセスはバックグラウンドの初期化と同時に実行することはできません。 これらのプロセスを実行するとバックグラウンドの初期化がキャンセルされてしまいます。
非 RAID SCSI および SAS コントローラは SCSI および SAS デバイスをサポートする非 RAID コントローラです。 これらのコントローラは RAID ではないため、仮想ディスクはサポートされません。 Storage Management を使ってこれらの非 RAID コントローラと接続されている SAS デバイスを管理することができます。
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メモ:サポートされている機能はコントローラによって異なります。 |
以下の非 RAID コントローラは、SCSI (Small Computer System Interface) 技術を使用します。
以下の非 RAID コントローラは、SAS (Serial Attached SCSI) の技術を使用します。
このウィンドウを使用してコントローラのファームウェアとドライバについての情報を表示します。 ファームウェアとドライバについての詳細は、「Storage Management をインストールする際の注意事項」を参照してください。
ファームウェアとドライバのプロパティは、コントローラのモデルによって異なります。 一部のコントローラでは、Storage Management はドライバまたはファームウェアバージョンを取得できないことがあります。 この場合、Storage Management には「該当なし」と表示されます。 ファームウェアとドライバのプロパティには次が含まれることがあります。
この画面は、コントローラの状態とコントローラに接続されているコンポーネントの状態を表しています。
コンポーネントの状態は重大度別に表示されます。 警告または重要 / エラー状態で示されたコンポーネントは早急に対処して、データ損失をできる限り防ぐ必要があります。 コンポーネントの状態は、コンポーネントとその低レベルオブジェクトの結合状態を示す場合があります。 詳細は、「付録 B:ストレージコンポーネントの正常性状態の判定」を参照してください。
コンポーネントで警告または重要状態が報告された理由を見つけるには、警告ログを調べると便利です。 詳しいトラブルシューティング情報は、「警告メッセージ」および「トラブルシューティング」を参照してください。
重大度 |
コンポーネントの状態 |
---|---|
| 正常/OK: コンポーネントが期待どおりに機能しています。 |
| 警告 / 非重要: プローブまたはその他のモニタデバイスによって許容レベル以上または許容レベル以下の読み取り値が検出されました。 コンポーネントは機能するかもしれませんが故障する可能性があります。 コンポーネントはまた、正常な状況で機能していない可能性があります。 データが失われた可能性があります。 |
| 重要 / 失敗 / エラー: コンポーネントは故障したか、コンポーネントは機能するかも障害が発生しそうです。 コンポーネントは即座の注意が必要です。また、交換が必要な場合もあります。 データが失われた可能性があります。 |
コントローラの情報は次の項目を参照してください。
接続されているコンポーネントの詳細については、次の項目を参照してください。
このウィンドウを使用するとコントローラについての情報を表示して、コントローラタスクを実行することができます。
コントローラのプロパティは、コントローラのモデルによって異なります。 コントローラのプロパティには次の内容が含まれていることがあります。
プロパティ |
定義 | ||
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| これらのアイコンはストレージコンポーネントの重大度、または正常性を示します。 詳細は、「ストレージコンポーネントの重大度」 を参照してください。 | ||
ID | このプロパティには、Storage Management によってコントローラに割り当てられたコントローラ ID が表示されます。 Storage Management はシステムに付属しているコントローラに 0 で始まる番号を付けます。 この番号は、「omreport コマンド」で報告されたコントロール ID 番号と同じです。 | ||
名前 | このプロパティにはコントローラの名前が表示されます。 | ||
状況 | このプロパティにはコントローラの現在の状況が表示されます。 可能な値には次のようなものがあります。 準備完了 — コントローラは正常に機能しています。 低下 — コントローラに障害が発生し、機能が低下した状況で動作しています。 失敗 — コントローラに障害が発生し、機能を停止しました。 | ||
ファームウェアバージョン | このプロパティには、現在コントローラにインストールされているファームウェアのバージョンが表示されます。
| ||
ファームウェアの最少要求バージョン | このプロパティには Storage Management に必要な最少ファームウェアバージョンが表示されます。 このプロパティは、コントローラファームウェアが最小要件を満たさない場合にのみ表示されます。 Readme ファイルに記載されているファームウェアとドライバは、サポートされている最小バージョンのコントローラを対象としています。 これ以降のファームウェアとドライバのバージョンもサポートされています。 最新のドライバおよびファームウェアの要件は Dell™ サポートウェブサイト support.dell.com を参照してください。 | ||
ドライバ バージョン | このプロパティには、現在コントローラにインストールされているドライバのバージョンが表示されます。 メモ:PERC 3/Si および 3/Di コントローラ用の 2.8.0.6085 ドライバインストールパッケージには、 6076 ドライバが含まれています。 Storage Management はこのドライバを 2.8.0.6076 と表示しますが、Microsoft® Windows® デバイス マネージャは 2.8.0.6085 と表示します。
| ||
最少限必要なドライババージョン | このプロパティには Storage Management に最少限必要なドライババージョンが表示されます。 このプロパティは、コントローラドライバが最少要件を満たさない場合にのみ表示されます。 Readme ファイルに記載されているファームウェアとドライバは、サポートされている最小バージョンのコントローラを対象としています。 これ以降のファームウェアとドライバのバージョンもサポートされています。 最新のドライバおよびファームウェアの要件は Dell サポートウェブサイト support.dell.com を参照してください。 | ||
コネクタ数 | コントローラが持つコネクタ数が表示されます。 各コネクタは物理ディスクまたはエンクロージャに接続できます。 コントローラ タイプによって、コネクタは SCSI チャネルまたは SAS ポートになります。 | ||
再構成率 | 再構成率は、再構成が必要になったときに故障したディスクを再生するのに使われるシステムのリソースの割合です。 詳細は、「再構成率の設定」を参照してください。 | ||
バックグラウンドの初期化率 | バックグラウンドの初期化 (BGI) 率は、仮想ディスク作成後のバックグランドの初期化を実行専用のシステムリソースの割合です。 詳細は、「バックグラウンドの初期化率の設定」を参照してください。 | ||
整合性チェック率 | 整合性チェック率は、冗長仮想ディスクの整合性チェックを実行専用のシステムリソースの割合です。 詳細は、「整合性チェック」を参照してください。 | ||
再構築率 | 再構築率は、ディスクグループにある仮想ディスクの 物理ディスクまたは RAID レベルを追加後のディスクグループの再構築専用のシステムリソースの割合です。 詳細は、「再構築率の設定」を参照してください。 | ||
アラームの状態 | コントローラのアラームが有効または無効になっているかを示します。 | ||
キャッシュメモリサイズ | コントローラのキャッシュメモリのサイズが表示されます。 | ||
巡回読み取りモードの設定 | このプロパティには、コントローラの巡回読み取りモードの設定が表示されます。 可能な値には次のようなものがあります。 自動 — 自動に設定されると、連続的にシステムの巡回読み取り を実行します。 巡回読み取りの一反復が完了すると、次の巡回読み取りはコントローラで指定した周期内に開始するようスケジュールされます。 自動モードで巡回読み取りの開始または停止の手動オプションはありません。 手動 — 手動に設定する場合、巡回読み取り処理を開始または停止することができます。 無効 — このプロパティでは、巡回読み取り処理の無効を示します。 巡回読み取りについての詳細は、 「巡回読み取りの開始と停止」を参照してください。 | ||
巡回読み取り状況 | このプロパティでは、巡回読み取り処理の現在の状況を表示します。 可能な値には次のようなものがあります。 準備完了 — 巡回読み取り処理を有効にし、次のスケジュールまたは手動で初期化を実行します。 アクティブ — 巡回読み取り処理が現在実行中です。 停止 — 巡回読み取りは停止しています。 巡回読み取りについての詳細は、「巡回読み取りモードの設定」を参照してください。 | ||
巡回読み取りの反復 | このプロパティでは、巡回読み取りの反復数を表示します。 巡回読み取りについての詳細は、「巡回読み取りモードの設定」を参照してください。 | ||
クラスタモード | このプロパティはコントローラがクラスタ設定の一部であることを示します。 | ||
SCSI イニシエータ ID | このプロパティには SCSI コントローラの SCSI ID が表示されます。 デフォルト値は通常 7 です。 BIOS でデフォルト値を変更できます。 クラスタモードでは、値は 6 または 7 です。 SCSI ID は PERC 4/IM、PERC 3/Si、および 3/Di コントローラには表示されません。 SCSI ID の識別のためにコントローラの BIOS を使用します。 |
コントローラタスクを実行するには、次の操作を行います。
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メモ:コントローラによってサポートしている機能が違います。 このため、タスクドロップダウンメニューに表示されるタスクが、ツリー表示で選択されたコントローラによって異なることがあります。 コントローラやシステムの設定による制限のためタスクが 実行できない場合は、タスクのドロップダウンメニューに「タスクなし」と 表示されます。 |
SCSI コントローラの再スキャンによって、コントローラに取り付けられたすべてのコンポーネントの(新規または削除したデバイスなど)設定変更をアップデートします。 再スキャンを行う時期については、「ストレージ設定変更をアップデートするための再スキャン」を参照してください。
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メモ: コントローラの再スキャンは非 RAID SCSI コントローラでは非対応です。 Storage Management が非 RAID SCSI コントローラの設定変更を確認するには、システムの再起動が必要です。 再起動しないと、設定変更は Storage Management グラフィカルユーザーインタフェース(GUI)に反映されません。 |
仮想ディスクの作成 タスクを使って、仮想ディスク作成の簡易設定ウィザード を起動します。 詳細は、「仮想ディスク作成の簡易設定ウィザード(手順 1/2)」を参照してください。
アラームを有効にする タスクを使って、コントローラのアラームを有効にします。 有効にすると、デバイスにエラーが発生した場合にアラームが鳴ります。
アラームを無効にする タスクを使って、コントローラのアラームを無効にします。 向こうになっていると、デバイスにエラーが発生してもアラームは鳴りません。
アラームの静止 タスクを使って、鳴っているコントローラアラームを静止します。 静止後、アラームは今後デバイスエラーが発生する場合に備えて有効になっています。
アラームテスト タスクを使って、コントローラアラームが機能しているかどうかをテストします。 アラームは 2 秒ほど鳴ります。
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メモ:アラームテストタスクは CERC SATA1.5/6ch コントローラでのみ使用できます。 |
再構成率の設定 タスクは、再構成率を変更する場合に使用します。 詳細は、「再構成率の設定」を参照してください。
コントローラのログをテキストファイルにエクスポートする場合に使用します。 詳細は、「ログのエクスポート」を参照してください。
接続されているコンポーネントの詳細については、次の項目を参照してください。
再構成率の設定 タスクを使用すると、コントローラの再構成率を変更できます。
再構成すると、物理ディスクのすべての内容が再構築されます。 0 % 〜100 % で設定できる再構成率は、故障した物理ディスクの再構成専用に使用されるシステムリソースの割合を示しています。 0 % では、コントローラでの再構成の優先順位は最下位ということで、完了するには長い時間がかかります。また、システムパフォーマンスに最も影響しない設定です。 再構成率が 0 % でも、再構成が停止、または一時停止しているということではありません。
100 % では、コントローラでの再構成の優先順位は最上位ということで、短い時間で完了します。また、システムパフォーマンスに最も影響する設定です。
PERC 3/SC、3/DC、3/QC、4/SC、4/DC、4e/DC、4/Di、4e/Si、4e/Di、および CERC ATA100/4ch コントローラでは、コントローラファームウェアは再構成率設定を使って以下のタスクにかかるシステムリソースの割り当ても制御します。 これらのコントローラに対しての再構成率の設定は、再構成タスクに対してと同じように適用します。
設定のリセット タスクは、コントローラの情報をすべて消去して、設定をはじめからやり直すときに使用します。 この操作を行うと、コントローラのデータと仮想ディスクはすべて破壊され、ホットスペアが割り当て解除されます。
この操作を行った後はストレージを完全に再設定する必要があります。
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注意:設定のリセットを行うと、コントローラに接続されているすべての仮想ディスクのデータが永久に破棄されます。 システムまたはブートパーティションがこれらの仮想ディスク上にある場合、これも破棄されます。 |
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メモ:コントローラ設定をリセットしても外部設定は削除されません。 外部設定を削除するには、「外部設定のクリア」タスクを使用してください。 |
ログのエクスポート タスクを行うと、コントローラのログがテキストファイルにエクスポートされます。 ログにはコントローラのアクティビティの詳細情報が記載されているため、トラブルシューティングの際に便利です。
Microsoft® Windows® システムでは、ログファイルは windows または winnt ディレクトリにエクスポートされます。 LInux システムで、ログファイルは、/var/log ディレクトリにエクスポートされます。
コントローラによっては、ログファイル名は afa_<mmdd>.log または lsi_<mmdd>.log です。<mmdd> には月と日付が入ります。 たとえば、9 月 21 日にエクスポートしたログファイルの名前は、afa_0921.log または lsi_0921.log になります。
コントローラログファイルをエクスポートすると、ログ内の情報はクリアされます。
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メモ:ログファイルのエクスポートコマンドは、PERC 4/IM、CERC ATA100/4ch、CERC SATA1.5/2s ではサポートされていません。 また、非 RAID SCSI コントローラの一部は、ログファイルのエクスポートコマンドをサポートしていません。 |
準備ができたら ログファイルのエクスポート をクリックします。 コントローラログファイルをエクスポートせずに終了するには、コントローラ情報ページに戻る をクリックします。
外部設定のインポート タスクは別のコントローラから移動された物理ディスクにある外部仮想ディスクをインポートします。 外部設定のインポート / 回復 タスクは外部仮想ディスクをインポートし、失敗、または低下状況にある仮想ディスクの回復を試みます。
互換性のない RAID レベルや不完全ディスクグループなどの一部の条件は、外部仮想ディスクのインポートや回復の妨げとなる可能性があります。
外部設定とは、あるコントローラから別のコントローラへ移動された物理ディスクに存在するデータのことです。 移動した物理ディスク上に存在する仮想ディスクは外部設定とみなされます。 コントローラによっては外部設定のインポートができるので、仮想ディスクは物理ディスクに移動しても喪失することはありません。
インポートするには、外部設定は、準備完了または低下状況にある仮想ディスクを備えていなければいけません。 つまり、仮想ディスクデータはすべて必要になります。ただし、仮想ディスクが冗長 RAID レベルを使用している場合は、これ以上の冗長データは必要になりません。
たとえば、外部設定が RAID 1 仮想ディスクにミラーの片側を含む場合、仮想ディスクは、低下状況にあるのでインポートできます。 その一方で、3 つの物理ディスクを使用する RAID 5 として設定されている外部設定が物理ディスクを 1 つしか含んでいない場合、RAID 5 の仮想ディスクは失敗でインポートできません。
仮想ディスク以外に、外部設定はあるコントローラでホットスペアとして割り当てられてから、別のコントローラに移動した物理ディスクから構成される場合があります。 外部設定のインポートタスクを使うと、新しい物理ディスクをホットスペアとしてインポートできます。 物理ディスクは前のコントローラで専用ホットスペアであったが、ホットスペアの割り当て先の仮想ディスクが外部設定にない場合、物理ディスクはグローバルホットスペアとしてインポートされます。
外部設定のインポート タスクは コントローラが外部設定を検出した場合のみ表示されます。 物理ディスクの状況を調べることで物理ディスクに外部設定(仮想ディスクまたはホットスペア)が含まれているかどうかも識別できます。 物理ディスクの状況が 外部 である場合、物理ディスクには仮想ディスク全部または一部が含まれるか、ホットスペアが割り当てられます。
外部設定が不完全でインポートできない場合、「外部設定のクリア」 タスクを使用して物理ディスクの外部データを消去します。
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メモ:外部設定のクリアタスクはコントローラに追加された 物理ディスクの全ての仮想メモリをインポートします。 1 つ以上外部 仮想ディスクが存在する場合、1 つだけ選択してインポートすることはできません。 全てインポートされます。 |
回復操作は、低下または失敗した、あるいは不在の仮想ディスクを正常な状況に復元するプロセスです。 電源喪失、ケーブル接続の障害、または他の不具合によってコントローラとの通信を喪失すると、仮想ディスクが低下、失敗、または、不在状況になることがあります。 回復操作が完了すると、再構成またはバックグラウンドの初期化が自動的に開始されます。
回復後の仮想ディスクのデータは整合性を失うことがあります。 外部設定のインポート / 回復 タスクが完了したら、必ず仮想ディスクデータを確認してください。
場合によっては、仮想ディスクデータが不完全なため、仮想ディスクを回復できないこともあります。
コントローラに接続されている物理ディスクに存在するすべての仮想ディスクをインポートまたは回復する場合、外部設定のインポート または 外部設定のインポート / 回復 をクリックします。 外部設定をインポートあるいは回復せずに終了するには、コントローラ情報ページに戻る をクリックします。
物理ディスクを他のコントローラへ移動後、物理ディスクに仮想ディスク(外部設定)の全部または一部の在存が認められることがあります。 物理ディスクの状況を調べることで以前使用した物理ディスクに外部設定(仮想ディスク)が含まれているかどうか識別できます。 物理ディスクの状況が 外部 の場合、物理ディスクは全部または一部仮想ディスクを含んでいます。 外部設定のクリアタスクを使用して、新しく接続された物理ディスクの仮想ディスクの情報をクリアまたは消去できます。
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メモ:外部設定のクリアタスクを実行すると、コントローラに追加された 物理ディスクの全てのデータが永久に破壊されます。 1 つ以上外部 仮想ディスクが存在する場合、1 つだけ選択してクリアすることはできません。 全てのデータはクリアまたは消去されます。 データを破壊しないで、仮想ディスクをインポートすることもできます。 詳細は、「外部設定のインポート - 外部設定のインポート / 回復」を参照してください。 |
コントローラに追加した物理ディスクにある仮想ディスクをクリアまたは消去する準備が完了したら 外部設定のクリア をクリックします。 外部設定をクリアせずに終了するには、コントローラ情報ページに戻る をクリックします。
バックグラウンドの初期化率の設定 タスクは、バックグラウンドの初期化タスク専用のシステムリソースの容量を変更します。 バックグラウンドの初期化の詳細については、「PERC 3/SC、3/DC、3/QC、4/SC、4/DC、4e/DC、4/Di、4e/Si および 4e/Di コントローラのバックグラウンドの初期化」を参照してください。
バックグラウンドの初期化率は、バックグラウンドの初期化タスクを実行専用にシステムリソースを 0 % から 100 % の割合で設定可能です。 0 % では、コントローラでのバックグランドの初期化の優先順位は最下位ということで、完了するには長い時間がかかります。また、システムパフォーマンスに最も影響しない設定です。 バックグラウンドの初期化率が 0 % でも、バックグラウンドの初期化が停止、または一時停止しているということではありません。
100 % では、コントローラでのバックグラウンドの初期化の優先順位は最上位ということで、短い時間で完了します。また、システムパフォーマンスに最も影響する設定です。
整合性チェック率の設定 タスクは、整合性チェックタスク専用のシステムリソースの容量を変更します。 整合性チェックタスクについての詳細は、「整合性チェック」 を参照してください。
整合性チェック率は、整合性チェックタスクを実行専用にシステムリソースを 0 % から 100 % の割合で設定可能です。 0 % では、コントローラでの整合性チェックの優先順位は最下位ということで、完了するには長い時間がかかります。また、システムパフォーマンスに最も影響しない設定です。 整合性チェック率 が 0 % でも、整合性チェックが停止、または一時停止しているということではありません。
100 % では、コントローラでの整合性チェック率の優先順位は最上位ということで、短い時間で完了します。また、システムパフォーマンスに最も影響する設定です。
再構築率の設定 タスクは、再構築タスク専用のシステムリソースの容量を変更します。
再構築タスクは、RAID レベルを変更するか、仮想ディスクを再設定したあとで、仮想ディスクをもう一度作成します。 再構築率は、再構築タスクを実行専用にシステムリソースを 0 % から 100 % の割合で設定可能です。 0 % では、コントローラでの再構築の優先順位は最下位ということで、完了するには長い時間がかかります。また、システムパフォーマンスに最も影響しない設定です。 再構築率が 0 % でも、再構築が停止、または一時停止しているということではありません。
100 % では、コントローラでの再構築の優先順位は最上位ということで、短い時間で完了します。また、システムパフォーマンスに最も影響する設定です。
巡回読み取りは、ディスク エラーおよびデータ 喪失または破壊を防ぐためのディスクエラーを識別する機能があります。 巡回読み取りは、仮想ディスクまたはホットスペアを使用しされているディスクのみで実行します。
巡回読み取りはディスク エラーを訂正し データの整合性を復元を可能にします。 巡回読み取りタスクはバックグランドで実行します。 巡回読み取りモードが自動に設定されている場合、巡回読み取りはその他バックグラウンドタスクが実行されてないアイドル状態のコントローラを初期化します。 この場合、巡回読み取り機能はディスクが I/O 動作していないとき、ディスクラーを識別し訂正してシステムパフォーマンスを促進します。
コントローラは、巡回読み取りタスクで競合中のコントローラ動作の量を基にシステムリソースを巡回読み取り専用に調整します。 コントローラの多用動作中は巡回読み取り専用タスクに要するシステムリソースは減少します。
以下の状況では、巡回読み取りが物理ディスク上で実行されません。
さらに、巡回読み取りは、多用な I/O 動作を一時停止され I/O 終了時点に再開されます。
巡回読み取りモードの設定を選択してラジオボタンをクリックします。以下の設定があります。
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メモ:自動モードで巡回読み取りタスクが実行される頻度に関する詳細は、お使いのコントローラのマニュアルを参照してください。 |
巡回読み取りモードか手動に設定されているとき、巡回読み取り タスクの開始または実行中のタスクの停止ができます。
状況によっては巡回読み取りタスクの実行はできません。 詳細は、「巡回読み取りモードの設定」を参照してください。
準備完了したら 巡回読み取りの開始 または 巡回読み取りの停止 をクリックします。 巡回読み取りを開始または停止せずに終了するには、コントローラ情報ページに戻る をクリックします。